序：ぶち切れた！ぼったくられた！久しぶりにいい旅をした
バックパッカー時代の長くアジアを旅していた時の「感動」を、短期間だけど味わえた、ベトナムの旅だった。
われながら驚くほど、バスターミナルでぶち切れた。
一緒に行っていた妻も驚いたことだろうが、
それ以上にバスターミナルにたむろする大勢の現地人が、
異常なまでに怒れる僕を好奇のまなざしで見てたっけな。
そんなこともありながら、見事に口車にのせられて、
ぼったくられたこともあった。
ホテルの客引きを振り払い、
自分で探したホテルに到着すると、
声を掛けられた客引きの男がいて、
「いい部屋を紹介してやる」といわれて本当にいい部屋で、
きっと高いんだろうなと思ったら、
１２ドルで泊まれてラッキーなんて思えたこともあった。
ベトナムの名誉のためにいっておくと、概してベトナム人は親切で、ぼったくられたり騙されたりするようなことは、
他のアジアの国々に比べればう〜んと少ないと思うし、
そして何より、今回の写真を見ていただければわかるけど、
人や子供の写真を多く撮ることができたことからも、
旅行者にとってはとても旅しやすい「いい国」なんじゃないかなと思う。
ＳＡＲＳと鳥インフルエンザのせいなのか、
ＧＷにもかかわらず、ベトナム・ハノイ行きのチケットは簡単にとれ、
しかも往復６万円と、ＧＷにしては非常にリーズナブルな値段だったように思う。
日本人も少なかった。
ベトナムは２度目。
３年前に訪れたのはハノイではなく南の都市ホーチミンだったけど、
その時はちょうど「ベトナムブーム」の時でもあったのか、
とにかくわんさか日本人がいたけど、
今はビザもなくなって格段に行きやすくなっただろうに、
少なくなってしまって残念である。
日本からの直行便なら６〜７時間程度。
度肝を抜かれるような遺跡はないし、
ベトナム雑貨とベトナム料理のためだけなら、
別に東京でも目的は果たせるわけだけど、
親しみやすいベトナムの人とのささやかな触れ合いと、
そこに流れる空気というか雰囲気を感じるために、
ぜひ旅してほしい場所の１つだなと思った。
機会があればおもしろいと思います。
〇今回の主な目的地：２つの「桂林」
・ニンビン
中国の桂林といえば景色が美しいところで有名だけど、ベトナムの「陸の桂林」といわれるのが、
ハノイから車で１時間３０分ほどのニンビンである。
小舟に揺られて緑豊かな山々を縫って行く。
実に楽しい。流れる時間がゆったりとしていてとてもよい。
ただし、帰りの船上では、
そんな美しい風景やゆったりした時間を忘れて、
ある１つの「戦い」をしなければならないのだが、
それはまたあとで詳しく述べることにする。
でもそんなこともまた、他のアジアの国と違って、
しつこくないので「楽しい」といえる。
またここは、ベトナムの古都があった場所としても知られ、
古都の面影をわずかに残した遺跡が点在しているのも、旅の魅力の１つだ。
・ハロン湾
ベトナムの「海の桂林」とも呼ばれ、世界遺産としても有名な場所が、
ハノイから車で３時間ほどのところにあるハロン湾である。
海のクルーズで景色を眺めるだけでなく、
海に浮かぶ船の家？！を訪れることができ、
そこで魚介類を食ったりすることもできるのがおもしろい。
というか世界遺産の海にこんな「家」があっていいんだろうか。
この辺がなんとも景色だけの遺産ではない、
「生」のおもしろさがある。
・ハノイ
これらの２つの場所を訪れるにあたって、経由で通ることになるのが首都ハノイである。
首都といってもそれほど大きなビル群が立ち並んでいるわけでもなく、
路上市場がそこかしこにある旧市街を中心に、
迷路のごとく歩き回って沈没できる場所である。
またハノイで見ることができる楽しみが、水上人形劇。
単なる人形の動きの精巧さだけでなく、
それに合わせて演奏される音楽の素晴らしさも感動ものだ。
ハノイに行ったら絶対見ておくべきものだと思う。
そんなわけで、しばらくはベトナム旅行ネタで更新していきます。