犬市場(牡丹市場)かさこワールド 韓国目次 写真貸出について


























































韓国の食文化として有名なのが、犬を食べること。
4月に訪れた際、市場で犬が売られているのは1軒しか見なかったが、
今回、ソウル中心部から地下鉄40分ほどの、
牡丹(モラン)市場に行ったが、
なんとそこには生きた犬を檻に入れて販売する店が、
10軒以上、立ち並んでいた。

ここの牡丹市場は、日本人観光客の観光名所となっているような、
南大門市場とは違って、ローカルな市場。
別に犬だけ売られているわけではなく、
野菜、果物、ニワトリ、ヤギ、魚など、
さまざまな食品が売られている。

写真を撮影していると、
なぜか犬だけ「撮るな!」と怒られる。
不思議だなと思う。
ニワトリを撮影しても怒られないのに、犬を撮影すると怒る。
別に違法な闇取引をしているわけでもないのに。

ただこのような背景には一種の後ろめたさがあるからだろう。
犬が売られている姿を撮影されると、
野蛮だとか犬を愛護する人から批判される。
だからまずい。
公然とソウル市内の市場で売っているのに、である。

つい、先日、おもしろいニュースがあった。
韓国で犬肉を販売するネットサイトができたらしいのだが、
国内で猛反対にあって閉鎖に追い込まれたというものだ。
市場で売っていいのに、ネットではだめ。
ようは、国際的な体面を気にしているのだろう。
地元の市場で売っている限りでは世界に知られないけど、
ネットで売ってたら多くの人に見られてしまうからそれはまずいと。

犬食の体面を気にするようになったのは、
1988年のソウルオリンピック。
国際的な批判に配慮する形で、
犬肉料理店は表通りから排除された。
まるで今の中国と同じ。
表面だけはきれいにしましょうと、上っ面だけできれいにして、
根本的には何も変わっていない。
表通りから排除されたところで、愛好者に根強い人気があり、
韓国メディアによると、年間約200万頭が消費されるという。

なぜ犬だとこんなに反発を受けるのだろう?
なぜ犬食がいけないんだろう?
なぜ犬食の体面を気にするのか?
犬がだめでなぜ牛や豚や鳥はいいのか?
犬がだめでなぜ魚や貝はいいのか?

犬食がだめという人間は根本的に人間が生物だってことや、
食物連鎖とは何かがわかってないんじゃないか。
犬食がだめなら、あんたら何食って生きてるんだと。
菜食主義で魚も肉も食わないというかもしれないが、
野菜だって立派な生き物である。

思うんだけど、隠す必要なんかなく、
撮るなという必要なんかなく、
自国の食文化として名物だぐらいの、
もっと堂々とした態度をとった方がいいんじゃないか。
隠したり撮るなとかいうから、
余計おかしな「愛護」主義者から批難されることになる。

犬食文化を国際的な配慮から隠したいという韓国の精神構造には、
欧米が文明の先を行っていて、
自分たち韓国はまだまだ「遅れている」という意識が、
根強くあるんじゃないか。
変なコンプレックス。
戦争しているような野蛮な国の批判なんか、
まったく気にする必要ないのに。

それにしても犬はダメという人の精神構造は、
動物を見た目のかわいらしさでしか判断しない動物差別と、
人間のおもちゃ(ペット)になる動物だけは、
食っちゃいけないという人間のご都合主義がありありと見える。

乱獲して絶滅させるような食い方なら別だろうけど、
犬を食ったっていいじゃないか。
韓国人も自国文化に誇りを持たず、
そういう変なコンプレックスを持っていると、
その心の歪みは妙なところで爆発する危険があるから、
もっと堂々とした態度をとるべきだと思う。
それができない限り、いつまでたっても韓国は、
どれだけ欧米文明をモノマネしたところで、
心の幸せを得られることはないんじゃないかな。