タイ水上マーケット

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バンコクからの半日ツアーで人気のタイの水上マーケット。
写真を見ていただければわかると思うけど、なんかすごい!
小舟にいっぱい野菜や果物積んで、
それが行き交う水上市場って異国情緒たっぷりで、実におもしろそうなのだ。

確かに実際に行ってみると、“絵”にはなるのだが、
ただ残念ながら完全に観光地化されている。
私だけでなくバックパッカーでもない妻すらも、
「昨日行ったマハーチャイ市場の方がよかった」
と感想をもらしたぐらい。

水上マーケットとマハーチャイ市場の大きな違いは、
生活に必要な市場かどうかということ。
水上マーケットは観光客のために作った。
だから「嘘」が多い。
しかしマハーチャイ市場は観光地ではない。
だからそこに本物の市場としての活気がある。
それが「おもしろい」「おもしろくない」の違いなんだろう。

実はちょっと嫌な予感はしていた。
タイの水上マーケットに関しては、地球の歩き方にちゃんと、
「観光客誘致のために政府が開発した」
「ほとんど観光客向け商船ばかり」と書いてあったからだ。
なので行くのを迷ったんだけど、
ガイドブックの写真を見る限り、
とても観光地化されているような場所とは思えなかったので、
行ってみることにした。

確かにちゃんとできている。
見る限り嘘っぽさはぜんぜんない。
そういう意味では観光地化されたテーマパークではなく、
しっかり市場的雰囲気を再現していることに間違いはない。

悲惨なのは船に乗った時。
水上マーケットゆえ、船で見て回りたいわけです。
そこで船に乗る。
写真だとよくわからないかもしれないが、
観光客向けのみやげ店がずらっと並んでいて、
ご丁寧に一店一店丁寧に立ち寄っていくわけです。
しょうもない仏像なんていらないんだけど、きっちり立ち寄ってくる。
船に乗った何人かの観光客がいらないとわかると次の店に行く。
35度近い暑さの中、30分間こんな調子で、
船という逃げられない場所で、
みやげ店強制ツアーに参加せざるを得なくなる。
これ地獄ですよ。

だから船で帽子打っている店があったり、
果物やジュースを売っている店がある。
つまり完全に観光客のための観光客向け店が、
いっぱいそこにあるわけです。

そして船に乗ってもほんとガイドブックご指摘の通り、
次から次へと船に乗っているのは観光客ばかり。
観光客が写らないよう撮るのが結構大変なのだ。

もちろんそういう「嘘もの」の市場でも、
逆にいえばそれが今のタイの「リアル」なわけで、
観光客向け商売の人のために麺を売っている船があったりして、
驚くべきことだけど、ビニール袋に入れてラーメンみたいなものを、
テイクアウトしていく、そんな「地元らしさ」を見れることは見れる。

ただこの水上マーケットが遠い。
バンコクから80kmも離れている。
だからみんなツアーで参加するんだけど、
移動時間が往復2時間、現地にいるのは1時間、
あとは1箇所、ココナッツファームだとか、
みやげ店的スポットに寄るわけです。
だからある意味、すごい時間がもったいない。

ちなみにこの水上マーケット半日ツアー。
HISや日本語対応の旅行会社だと800バーツ(約3200円)もする。
私はホテルの英語対応の旅行会社に申し込んだら、
中身はほとんと同じでたった300バーツ!(約1200円)。
英語ツアーは市場で船に乗る人は別料金で150バーツとられるけど、
それでも日本語ツアーより半値近く安い。
しかも上記の通り、船に乗ると炎天下みやげ店めぐりツアーなだけなので、
とらずに水路の脇から眺めて写真を撮ったり見学するのでも十分なのだ。

というわけで、多くの人がバンコクに行ったら参加したいと思う、
この水上マーケットツアーだけど、
ちょっと微妙な中身なので、あまり過度な期待はしない方がいい。
確かに旅行慣れしてない人で、
本物の現地の市場に入るのに抵抗ある人にとっては、
市場の雰囲気だけを味わえるお手軽なツアーだけど、
完全な観光客向け市場であることは頭に入れておきたい。

もしよかったら水上マーケットなんかではなく、
マハーチャイの駅市場に行ってみることをおすすめする。
こっちの方がはるかにすごいんで。


マハーチャイ市場写真