アルバム「アースボール」インタビュー(2008.9.17) 

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脳天かち割られるほどの衝撃!
デビューアルバムにして最強のベスト盤的アルバム登場

“僕ら(ミクロ)と地球(マクロ)をつなぐ架け橋”

メリディアンローグ・メジャーデビューアルバム「アースボール」9/17発売!


脳天かち割られるほどの衝撃!
このアルバムを初めて聴いた時の率直な感想だ。
すごい。すさまじい。すごすぎる!
10曲中9曲はライブで何度か聴いている曲にもかかわらず、
あらためてアルバムで聴き、
1曲1曲のすさまじさに、ただただ圧倒されていた……。

この衝撃の所以はどこからくるのか?
メジャーデビューアルバム「アースボール」について、
メリディアンローグ(メリログ)メンバーにインタビューしました!

■1:これまでの集大成かつ超ベストアルバム
「新曲だけの6曲程度のミニアルバムにはしたくなかった。
メジャーデビューとなる第一作目なので、
これまで僕らがやってきたすべてを集約させた、
いわば集大成的アルバムがこの『アースボール』です」(ボーカル・涼)

「アースボール」収録の10曲中5曲は、
インディーズ時代に発表しているもの。
新曲だけでアルバムをリリースすることも可能だったはずだが、
メンバーの意向によって過去の名曲5曲も追加され、
(すべて録り直し、大幅にアレンジが変わっているものもある)
10曲入りのフルアルバムとして発売されることになった。

メジャーデビュー。
メリログにとってそれは1つの大きな目標であったが、
「ここからが本当のスタートライン」という気持ちは、
メンバーの誰もが思うところ。

メジャーデビューというバンドの新たなお披露目の機会に、
メリディアンローグをこれまで以上に多くの人に知ってほしい。
だから新曲だけでなく、
メリログを知ってもらうために必要な過去の名曲も、
惜しげもなく5曲も収録した。

「新曲含めこれまで作ったすべての曲を並べてみて、
この中からベスト10を選ぶとしたらどれだろう?
という感覚で選んだ10曲を、
この『アースボール』に収録しました。
まさに“ベスト10”アルバムです」(ドラム・海保)

メリログは2003年から現メンバーとなり、
本格的に活動してから2006年までに、
5枚のミニアルバムを出している。
その後、事務所の契約が決まり、
2007年からはメジャーデビューの準備と、
ニューアルバム制作のため、
ライブ活動より楽曲作りに重点を置いた活動をしてきた。
この5年間のすべてが「アースボール」に注ぎ込まれているのだ。

新曲だろうが過去の曲だろうが関係なく、
今、自分たちを知ってもらうために、
ベストなものは何かを考えた結果が、
このアルバムに詰まっている。

「最後の最後まで、すべての曲の一音一音まで、
徹底的にこだわってできたアルバムです」(ギター・長田)

一音一音にまでこだわったというのが、
大げさな発言でないことは、アルバムを聴けばすぐわかる。

見事なまでのメロディー。
作り込まれたアレンジ。
練り上げられた歌詞。

それが10曲約60分の中に封じ込められている。
だからこのアルバムを聴いて、
脳天をかち割られるような、
すさまじい衝撃を受けたのだと得心した。

■2:僕ら(ミクロ)と地球(マクロ)をつなぐ架け橋「アースボール」
「地球は巨大だけど、
地球よりはるかに小さな自分たちが、
壊せてしまうものでもある。
そうした意味を込めて、地球をボールに見立てて、
『アースボール』というアルバム名にしました」(ボーカル・涼)

この「アースボール」のコンセプトの核となっている曲が「悲鳴」だ。
地球が人(ヒト)だとするなら、
僕らは人に巣食うガン細胞ではないのか?
人間たちが地球に巣食うガン細胞となって、
地球を食いつくし、
やがて地球も人類も破滅してしまうという、
強烈なメッセージソングだ。

「自分たちの行動が大きな存在に対して、
多大な影響力を持っています。
だから地球環境問題とかは、
自分たちにとって決して遠いものじゃなく、
身近な問題なのではないでしょうか」(ボーカル・涼)

前作「マクロポリス」をさらにスケールアップさせ、
宇宙から見た地球的な視点で描かれている「アースボール」だが、
視点がマクロ(巨大)になればなるほど、
ミクロ(微小)な存在である一人一人の行動が重要になってくる。

いわばこの「アースボール」は、
僕らと地球をつなぐ架け橋的存在ではないかと、
私は位置づけている。
マクロ(地球)とミクロ(僕ら)の間を、埋めていく、つないでいく。
そんな印象を持った。

「環境問題だけでなく、政治や経済などいろいろな問題にしても、
自分たち一人一人の行動がよくなっていけば、
それが大きな存在に対して影響を与えていくことができる。
だから一人一人の行動は無駄じゃない。
そんなことを伝えていきたいと思っています」(ボーカル・涼)

環境問題をテーマにした「悲鳴」。
戦争をテーマにした「蒼星の系譜」。
格差社会をテーマにした「ディストピア」。
社会構造をテーマにした「パノラマ」「ストリングス」。

こうした様々な現代の社会問題を、
“神の視点”からおとぎ話として、
紡いでいこうと語る「フェアリーテイル」。

このようなマクロな問題がある中、
ミクロな僕らはどんな状況に置かれているのか。
失われた楽園の地で、
羽(=希望)をなくした僕らの現状を描いた「イカロス」。
でも僕らには「透明な羽根」があり、
「夢」を「現実」に変えることができ、
新しい「未来」を作っていけるのではないかとエールを送る。

ミクロな僕らが羽を伸ばして、やがて宇宙へと飛び立った時、
マクロな地球がミクロな存在として、見えてくる「スターフライト」。

そして「アースボール」のもう1つの核となる「エレメント」は、
まさにミクロとマクロの関係性を読み解き、
マクロな地球に対してミクロな存在の僕ら一人一人の行動が、
いかに重要かを解いてみせている。

このように社会性のあるメッセージを
盛り込んだ曲が魅力のメリディアンローグ。
しかもそれが社会ソングにありがちな、
説教くさかったりお勉強くさかったりせず、
実にスタイリッシュでメロディアスなのだ。

それは、聴きやすい美しいメロディと、
圧倒的な声量のあるハイトーンの歌声と、
暗喩を用いた見事な歌詞と、
メッセージソングを最大限に引き出す、
演奏とアレンジの良さがあるからだろう。
社会性のあるメッセージソングを歌っていながら、
すっと耳に違和感なく入ってくる。
それがメリログ・マジックなのだ。

しかも、これだけコンセプチュアルなアルバムにもかかわらず、
曲幅が実に広い!
ノリのいい曲からじっくり聴くバラードまで、
収録されている10曲が実に多種多様なのだ。



「近い曲調や似たテンポのものだけでなく、
できるだけ楽曲に幅を持たせたいと、
意識してつくったアルバムです」(ドラム・海保)

アルバムを聴いて曲幅の広さにとにかく驚かされた。
アップテンポでノリのいい「スターフライト」から、
聴いているだけでも涙が出てきそうな、
しっとりとしたバラード「透明な羽根」。
さらには「ディストピア」のように、
これまでのメリログからはまったく想像もつかない、
新境地ともいえる曲調のものから、
メリログ代表曲「パノラマ」をある意味、彷彿される、
「エレメント」のような王道的な曲まで、実に幅広い。

これまでメリログをかなり聴いているファンでさえも、
想像をはるかに超えたすごいアルバムになっていると思う。

■3:メンバーによる全曲紹介!
●1:パノラマ
涼「メリディアンローグの代表曲だし、
バンドの運命が変わった曲。
メジャーのCDとして絶対に出したかった。
今回はダンスっぽい4つ打ちっぽい感じに、ミックスし直しました」

長田「ファンの間でも人気でバンドの代表作!」

海保「1曲目はこいつに任せたかったんです。」
『パノラマ』を1曲目にしようというのは、
メンバーや他のスタッフも同意見で、曲順もすんなり決まりました」

●2:エレメント
海保「『パノラマ』に続きこの『エレメント』で、
新しいリスナーにも心を開いてもらえるような、
そんなことを思って2曲目に持ってきました。
アルバムの中でも代表曲となると思うので、
ドラム的にはあまり複雑にしないように配慮しました」

長田「『パノラマ』に続くポップな曲。サビもかなり好き。
ギターソロは歌い上げる感じに仕上げました。
ディレイを全面に押し出した感じにしています」

涼「とにかく編曲が難しかった。
たくさんある音のパーツをどうはめていくかでかなり悩み、
デモの音源からほとんどのパートを作り直しました。
キーの高さは相当高く、デモから半音落としたものの、
それでもまだ高いかも」

●3:フェアリーテイル
涼「このアルバムは宇宙的な視点というか、
“神の視点”から地球や社会問題を見ている感じなので、
『僕が神』になっておとぎ話をしたら、
こんなことが言えますというこの曲を入れました。
それと、メリログの曲の中でも、
ファンタジーっぽい代表曲でもあるので。

ただイントロが前から長いと思っていたので、
大胆に短くしています。
歌もすべて録り直しています。
ピアノ後のリバースみたいなものは、
『僕が神になろう』の部分の逆再生です」

長田「イントロ、アウトロともにキモイ感じになっていて、
かなり僕の好みです」

海保「イントロは短くしてと涼さんにお願いしました(笑)。
僕はスッキリした今回収録のバージョンの方が好きです!」

●4:スターフライト
海保「そもそもこの曲を作ろうと思ったコンセプトが、
今までのメリログにはないような、テンポの速い曲だったので、
勢いをアタマからラストまで殺さないようにしています」

涼「ライブでは随分前からやっていて、
新曲の中でもできたのは早かったが、
歌詞がずっと気になっていたので、
レコーディング直前の6月頃に、すべて書き直しています。
AメロBメロなどコード進行がかなりおもしろい。
その分、サビはキャッチーにした」

長田「アルバムの中で最も忙しくギターを弾いている曲。
サビのフレーズをおもしろい感じにしていて、
個人的にはかなり好きな曲」

●5:悲鳴
長田「アルバムの中でも核となる曲。
今の環境問題を歌った曲でかなり重いので、
どの曲順にするか、相当悩みました。
ギター的にはサビのディレイフレーズが結構味になっています。
AメロBメロは最後までいろいろと試しながら、時間をかけて作りました」

海保「イントローAメローBメロの静寂感=嵐の前の静けさ的な雰囲気と、
サビの爆発的な感じのコントラストを重視して作りました」

涼「歌詞の書き方がこれまでとは大きく変わった曲。
人に伝わらなければ意味がない。自己満足ではいけないと思い、
わかりやすく書いたつもりです。
人体と地球の関係性を思いついた時、この曲はいける!と思いました」

●6:イカロス
涼「なんとしても作り直して入れたかった曲。
この曲が収録されている1stアルバムは、
もうCDでは販売されていないこと。
収録したのはもう5年も前のことで、
アレンジを全面的に変えたかったこと。
ライブでは評価が高い曲であることから、
このアルバムに収録することにしました。
今の僕らが『イカロス』を作ったらどうなるか、
全パートすべて新しく録り直しました」

海保「この曲をメジャーデビューアルバムに収録するという、
その判断自体が僕らメリログのこだわりでもあります。
原曲の良さを変えずに“今のメリログ風”になるよう、アレンジしています」

長田「ギターソロも前半も歌い上げる感じに変更しています。
全体的に前の『イカロス』より、
壮大な感じになっていると思います」

●7:ストリングス
海保「前作『マクロポリス』の中でも、
この『ストリングス』と『蒼星の系譜』を気に入ってくれる人も多く、
『パノラマ』だけでなくこの曲を好きになってくれた人が、
メリログにどっぷりハマッってくれてるので、収録しています。

アルバムの中でも“エグイ”歌詞の曲がもっと欲しかったので、入れました。
メンバーが言うのもなんですが、すごいですよね、この歌詞(笑)」

涼「僕の中では一番歌詞の思い入れが強い曲。
そして多分、このアルバムの中で最も難解な歌詞の曲。
でもとても好きな曲です。
オープニングのエレクトリックドラムなど、音色も変えています」

●8:ディストピア
涼「楽曲の原型はかなり前からあって、
ずっと個人的に推していた曲で、やっと日の目を見ました(笑)。

アルバム曲ということでやりたい放題やった曲。
内容は格差社会について。思いやりをもっと持った、
そんな世界にしたいという願いを込めています。
最近ギターに凝っているので、ギターっぽい曲がやりたかった。
それでできたのがこの曲です」

長田「ギターソロではかなりマニアックなことやってます。
サビのバッキングをメロディアスな感じに仕上げました」

海保「テーマは“やりたい放題”。
歌詞もアレンジも『そこまでやるの?』っていくくらいやりました」

●9:蒼星の系譜
海保「『パノラマ』がなかったら、
この曲が一番の代表曲になっていたかもというぐらいの曲です。
だから今回も迷わず収録することにしました」

涼「ライブでは外せない曲。
『パノラマ』の次に有名な曲かなと思います。
(『イカロス』の方が上かな??)
メッセージ性も強いので絶対に入れたかった。
再収録にあたりミックスし直しています」

長田「僕らの反戦歌。特に歌詞に注目して欲しい」

●10:透明の羽根
涼「シンプルだけど大切なことを伝えたい。
そんな想いでこの曲を作りました。
人とお酒を飲んだりする時に、
どんな夢を持っているかよく聞きます。
そんな夢について、歌でもみんなに語りかけたかった。

もともとピアノ弾き語りするための曲なので、
メロディはしっかりしていると思います。
“透明な羽根で〜”というサビの部分で、
自分でも泣きそうになるくらい、感情のこもった曲です」

海保「シンプルで伝わりやすいバラードにしたかったので、
ドラムもあまり細かいことはしないようにしています。
ただ絶対に前ノリにならないよう、
どっしりしたビートにしようと心掛けています」

長田「ギターソロは特に感情を込めて作りました。
最後のソロもいい感じに仕上がっていると思います。
個人的にも特に好きな曲です」

■4:あらためてメリログの魅力とは?
長田「聴きやすいメロディーでありつつ、
歌詞に強いメッセージ性が込められていること。
はじめて聴く人にもぜひじっくり歌詞を読んでほしい。

一音一音にこだわり、作り込まれたアレンジは聴き応えがあります。
ギタリストとしては、ギター好きの人だけじゃなく、
普通の人にも楽しめるギター演奏を心掛けています」

海保「最も大きいのは、上をめざし続けるモチベーションの高さ。
メジャー前からアマチュアっぽさをなくし、
プロとして活動しようと意識してきました。
あとは個性的な歌詞とメンバー3人のキャラクターですかね。

メジャーデビューしたからといって、
一足飛びにということはありません。
ストイックにコンスタントに、活動を続けていきますので、
今まで以上に応援していただけたらうれしいなと思っています」

涼「1つは特殊な歌詞。
メッセージ性が強くてダメな人もいるかもしれませんが、
今の時代に合った社会の問題を取り上げています。

2つ目は、作り込まれた楽曲。
音楽マニアの人から見てもおもしろいポイントや、
特異なコード進行なども多いはずです。
これからもマニアックかつキャッチーに、
楽曲を作っていきたいと思います。

3つ目は、メンバー3人のバランスの良さ。
誰が目立ちすぎるということもなく、
演奏以外の面でも必要な3人で、
その結束力はポジティブな印象を、
持ってもらえると思っています。

『アースボール』はこれまでの5年間の集大成のアルバムであり、
全身全霊をかけて作った最高の自信作アルバムです。
ぜひ多くの人に聴いてもらいたいです」


本当にすごいアルバム「アースボール」。
買うかどうしようか迷っている方は、
収録曲PVを一度ご覧になってみてください。

・パノラマPV  ・悲鳴PV

もしくは9/21(土)16時頃から、
池袋PARCO1階タワーレコード池袋店で、
インストアライブが予定されています。
こちらは無料なので、ぜひ生でメリログを聴いてみてください。

私がたまたまライブで一度聴き、
衝撃を受けるほどのすごさをバンド、
メリディアンローグの最新アルバムは、
買って損のない一押しCDです。
「かさこさんに騙された」と思って、
ぜひ買って聴いてみてください。
ほんとすごいので!




・10/11(土)19:30から、六本木morph tokyoでワンマンライブ決定!