周庄 かさこワールド

・周庄(ジョウジャン)旅遊

夜遅く着いたので、風景をよく見ることができず、
周庄の印象はただ「観光地化されたぼったくりの町」ばかりだったが、
翌朝、散歩してみると、そこには見事な水郷村の景色が広がっていた。

さすが、水郷村の一番の観光地だけあって、
趣きある景色が広がっていることには間違いなかった。

さてさて、いつものごとく、
中国旅行一番の楽しみといっていい、朝めし探しから、
周庄の旅をスタートすることにしよう。




写真左:客引きされて泊まった周庄のホテル。
なかなかよかったですよ。何より宿の夫婦がとっても親切だった。

写真右:ぶらぶら歩いてみつけた朝めしの食堂。
これまでパオズを食べてきたが、
中国の朝めしで欠かすことのできないあげぱんを食べてみたかったので、
この店先のあげぱんとおやじの姿に魅せられて入ることに。

あげぱん1つとでっかいパオズ2つとおかゆで4元(60円)。
初あげぱんはなかなかうまかった。
朝の食べ物はぎとぎと中国といえどもさっぱりしてるんですね。
ただ周りのお客さんを見ると、朝、麺を食べている人も多い。
麺といっても日本のぎとぎとラーメンではなく、
どちらかというとそばにイメージは近い感じだが。
朝食に満足すると、水郷村旅遊チケットを買いに、周庄の門の入口へ。




観光地化されているだけに、立派な水郷村入口の門が作られている。街並みも立派。
しかしそこで生活している人々の光景は何ら変わることのない中国そのものだった。
自転車の大群といい、服装といい、行動といい。
門の入口でチケット60元(900円)を購入する。
これで入村料と周庄内にある博物館や邸宅などにも入ることができる。

観光地化された水郷村といえど、
さすがは名高い水郷村だけあって、
景色はとても趣きがあり美しい。
西塘より水路が狭く入り組んでいるせいか、
その迷路感というかごちゃごちゃ感というか、
その狭い水路を行き交う船も多いせいか、
とっても絵になる風景で、かつ趣き深い。

昼間になると上海からの日帰り観光客
(外国人だけでなく当然多くの中国人団体客が訪れる)が、
この狭い水郷村に大挙して押し寄せるので、
趣き深い雰囲気がちょっとマイナスになってしまうのだが、
われわれはここに泊まり、朝早くから観光しているせいか、
朝はその趣きが残っていてとてもよかった。
うざい客引きもまだまだ動き出していないようだし。







写真左:「絵になる風景」とは名ばかりのしょうもないキャッチコピーではない。
本当にここに絵を書きにくる人も多いようだ。
写真右:周庄の魅力の1つはこの小さな石橋。
西塘のわりに大きな石橋もそれはそれでなかなかよいのだが、この小さな石橋もとても味があっていい。


写真左:路上で茶葉を売っていた。
観光客が多いからなのだろうが、店でなくて外で茶葉を売るってのは衛生的とはいいがたいが、
なんとも街の雰囲気とあっていて、写真を撮らせてもらうために、
思わず、茶葉を1つ買ってしまった。6元(90円)で小さな筒にジャスミン茶を入れてくれた。

写真中:魚を売る人々が結構多い。
これもまたなかなか絵になる。生活用水として使っている水郷村の水路でとれた魚だとしたら、
正直、あまり食べたいとは思えないのだが・・・まあなんともいい雰囲気である。

写真右:水郷村内にあるレストランのこの地のおすすめメニューの看板。
周庄は上海からの日帰り観光客が圧倒的に多いせいか、
水郷村内のあちこちに数多くのレストランがあり、同様の看板がある。
昨日ぼったくられたと思った「阿婆茶」だが、特産メニューでやはりどこも20〜30元だった。
それにしても魚料理が多い。これが結構高いんだな。


写真左:水郷村の南にある立派な大橋。ここから南湖が広がっている。
写真右:大橋の近くに湖水を利用して作られたかなり大規模な全福寺&南湖園。
水郷村にこのような大きな庭園&寺院群があることも周庄が他の水郷村とは大きく違うところ。
ただしここの見学は入村料チケットには含まれず、別途20元(300円)が必要である。


全福寺内の仏樣。中国の仏様はどれも神妙というわけではなく、
意外と人間味のあるユニークな表情が多いのも特徴。


水郷村内にはさまざまな博物館があり、入村チケットで見学できる。
写真左は棋苑。1階にある特大棋盤が目をひく。
写真中は澄虚道院。木につるされたいっぱいの赤札が印象的。
写真右は日本占領時代の日本の紙幣の展示。こんなところにまで日本の罪過が・・・。


水郷村を歩き回ったら、水路の見える茶館で一服なんてのが実に最高。
お茶の種類はさまざまあり、ここでもやはり特産であり高い阿婆茶をすすめられたが、
普通の緑茶と花茶(ともに10元)を注文。
つまみメニューもあって、そこで確かワンタン(水餃子だったか)を注文。
スープに入ったワンタンは実においしく、これでたったの5元(75円)。
最高の休息である。


西塘も名物だった、グロテスクなスペアリブもどきがここでも名前を変えて特産に。
なぜかこのスペアリブみやげ店だけは朝早くから夜遅くまでどこも営業している。

このようにして周庄の迷路のような村をじっくりと観光するのはとっても楽しかった。
もちろんここでも舟に乗ることができるが、西塘で乗ったし、
西塘ほど水路が広くないので、そんなに見える景色も変わらないだろうと、船に乗る事はやめたが、
もし水郷村をここしか訪れないなら、ぜひ舟にも乗ってほしいな。
水郷村の趣きをじっくり楽しむことができるだろう。