大理古城の見所 かさこワールド

大理古城はとても小さな町。
1km四方の城壁に囲まれた旧市街で、
ぶらぶら歩いているだけでもおもしろい。
観光地化が進んでいるので、
ホテル、レストラン、みやげ物屋、カフェなどに困ることはない。
基本的に徒歩で見て回れる。
見るというより観光拠点として使い勝手がよい。

そんなわけで、私はこの大理古城を拠点としながら、
毎日バスやタクシーやチャリを使って、
大理郊外の村を見て回ったわけだが、
この大理古城そのものにもそこそこの見所があるので、
ここで紹介しておこう。











1:蒼山ロープウェイ&中和寺
★★★★★

町並みを一望できるロープウェイ
&蒼山中腹にある中和寺を観光。
とにかくこのロープウェイは実に気持ちがよく、
見晴らしもいい。
所要約25分も乗る。
大理に行ったら絶対に行きたい場所だ。
ロープウェイ乗り場は大理古城の町から離れているが、
町中にロープウェイの客引きがいるので、
彼らについていくと、
何らかの乗物に載せて乗り場まで連れて行ってくれるだろう。
ちなみに私は馬車を使って乗り場まで行った。
帰りは下りなので散歩がてら歩いて町に戻った。
ロープウェイは60元(900円)。馬車は5元(75円)。







2:南城楼
★★★★★
大理古城の古い町並みを一望できるおすすめスポット。
古い家並みを写真に収めることができる。
入場料は4元(60円)。










3:大理市場
★★★★
大理古城には毎日開かれている市場がある。
郊外の町で開かれている市場ほどの大きさ・広さはないが、
野菜・肉・魚・食品・生活用品などさまざま。
散歩がてらのぞいてみるとよいだろう。









4:復興路
大理古城のメインストリート。
歩行者天国でみやげ物屋やスーパーなどが立ち並んでいる。
古い町並みを改装してきれいになってしまった建物も多いが、
それなりの雰囲気はある。
もっとも観光地化された場所で、インターネットカフェもあるし、
デジカメのデータをCDに焼いてくれるカメラ屋もあるし、
食料品・お菓子などを売っているスーパーもある。







5:人民路
こちらは古い町並みが通りの両側に並んでいる場所。
レストランが多い。













6:洋人街
大理古城のナイトスポット。
洋食レストラン&バーが立ち並ぶ。
おいしいコーヒーも飲めるしお酒も飲める。
日本語や英語で書かれたメニューがあるレストランが多いが、
食べ物はあまりおすすめできない。
コーヒーまたはお酒を飲みにきてほっと一息する場所だろう。






7:チベタンカフェ
バックパッカー御用達のカフェ&レストラン&ホテル。
なんといってもカフェ利用者は無料でインターネットが使えること。
パソコンは7台ぐらいあり、
日本語入力できるパソコンも数台ある。
食べ物はイマイチだが量が多くて安いことは間違いないし、
店員も片言の英語が通じる珍しい場所。
おすすめはカフェモカ7元(105円)。
洋人街で飲むコーヒーより値段が半額以下でしかも量が多くて安いし、
しかもネットができるので、
私は毎日のようにコーヒーを飲みにここを利用した。




●その他の見所
・大理天主堂
中国ナイズされた小さなカトリック教会がある。
町を散歩がてら訪れるとよい。

・三月街
わりに大きい屋外マーケット。
私はちらっとしか行かなかったが、時間をつくっていくといいと思う。

●あまりおすすめできない見所
・崇聖寺三塔
大理古城から徒歩20分ほど歩いた場所に、
3つの仏塔が立ち並ぶお寺があるんだけど、
ここが中国人好みに観光地化されてしまって、
まったく趣がなくなってしまっている。
この塔の回りに整備された公園をくっつけて、
そのために入場料をなんと52元(770円)!
という中国では信じられない高さの入場料を取るんだけど、
見るべきものもなく、
中国人団体観光客が記念写真撮影するために非常にうざい。
せっかくの古風な塔が台無し。
行かない方がいいと思う。

この三塔を見るなら、その南側にある三塔倒影公園に行くとよい。
ここから三塔が池ごしに見え、かつ観光客がほとんどいない。
ただ入場料が崇聖寺と共通だった。
ここだけ安く入れるならここがいいだろう。
もしここも高い入場料を取るようなら、
崇聖寺からまっすぐに延びる道を行き、
そこから三塔をバックに写真を撮ればまあそれで事足りる。


・上記と同じでおすすめできない郊外スポット:胡蝶泉
周城そばにある泉なんだけど、ほんとへぼかった。
わずか一周10mぐらいの小さな池に、
中国人観光客が先を競って、
そこをバックに記念撮影を撮っているんだけど、
別に普通の小さな池にしか見えない。
ここも入場料が高く、
小さな池のために37元(500円)も払わされる。
行かない方がいいです。






●大理こぼれ話・2元ばばあ
広州経由で大理の町に午後17時頃到着した。
めぼしいホテルが見つからず、
重い荷物を背負いながらうろうろしていると、
さまざまな客引きが言い寄ってきた。
ほとんどは簡単に追っ払えたのだが、
しつこくつきまとうじじいがいた。
よっぽどキレたかさこバージョンになろうと思ったが、
まだ大理に着いた初日ということもあってぐっと我慢した。
そしてやっとホテルを決め、
町に出て一休みするため洋人街のカフェに入った。

カフェモカ18元(270円)。
中華料理一品が10元程度の中国物価を考えれば、
すさまじい値段だが、間違いなくおいしいコーヒーが出てきた。
洋人街のテラス席で道行く人を眺めながら、
到着地に着いた喜びをかみしめていた。

テラス席にいてもさまざまな客引きが声をかけてくる。
その大半はあっちいけってな具合で、
追っ払えばすぐいなくなるのだが、
一人かなりしつこいばばあがいた。
参ったなあと思っていたら、
このカフェの若いねえちゃんが出てきて、
このばばあに思いっきり怒鳴ったのであった。
「店の邪魔だ!とっとと出て行け!」ってな具合に。

若くてかわいい女性が豹変したことと、
客引きと結託していたっておかしくはないカフェの店員が、
客引きを追っ払ったことに感動していた。
そのばばあもめげずにずっと文句をいっていたし、
私らの近くに座っていた西洋人旅行客に何度もたかってはいたが、
その度にカフェの女性店員が追っ払っていた。

カフェを出るとこのばばあがにやにやしながら、
洋人街で獲物を見つけるべくうろうろしていた。
そのばあさんの顔がなんともいえないので、
私からばあさんに声を掛けた。
「写真を撮らせてくれ」と。

カフェのテラス席の客を狙っていたばあさん。
自ら声を掛けることはあっても、
他人から声を掛けてもらうことは少ないせいか、
相当驚いたようだが、にやっと笑って手を差し出す。
ようは、写真を撮らせてやるから金をくれ、というのだ。

おまえの強欲なツラを撮ってやるぞと思い、
私は2元(リャンクァイ)=30円でどうか?とたずねると、
もちろんいいよってな具合でにやっと笑う。

私はばあさんのツラに向かってカメラを構える。
ばあさん、たまらず、どんどん、どんどん、
レンズをのぞくべく近づいてくる。
「おいばあさん!それじゃ近すぎて撮れないよ」
と私は笑いながらいうが、
一向に構わないばあさん。
にやにや笑いながらなんともいえない表情でカメラをのぞきこむ。
私はここぞとばかりに20枚ほどシャッターを切った。

それがこの写真である。
後にも先にも写真を撮るために金を払ったのは、
このばあさんだけであるが、
このなんともいえない迫力は、
さすが強欲客引きだけはあるよなあという感じだ。
ちなみに撮影を終えて2元払うとうれしそうにポケットにしまい、
次なる獲物を探してカフェをうろついていた。












 ・大理古城写真