彼岸の花
「誰でもよかった、人を殺したかった」
怒りを通り越して、
「どうしてこんな世の中になってしまったの?」って
悲しみが襲う
彼岸の花
花は美しいと誰がいったのでしょう
花はきれいと誰がいったのでしょう
花は死者への餞
彼岸へ旅立つ人への贈り物
迷いや悩み、苦しみに満ちたこの現世
人を殺したくて誰でも殺してしまう、
こんなひどい世の中で
そんな現世の煩悩を越えて
生死の迷いを越えて辿りつく彼岸へ
此岸の生者が花を捧げて
彼岸の死者を祈ることで
此岸と彼岸が会を結ぶ彼岸会
花は誰が美しいといったのでしょう
花は誰がきれいといったのでしょう
それでも生者は花を餞る
いつか生死の苦しみを越えた彼岸に辿り着くために