2010.3.30渋谷RUIDOK2

メリディアンローグ・ライブ写真&レポート 

メリログ応援サイトトップ メリログ公式HP





















































































ベース失踪でライブ中止?!
あっ、かさこさん!
拓人(ベース)が、いないんです・・・。

3月30日夜19時。
渋谷RUIOD.K2、出演者控え室。
いつもライブ前は、リラックスして、
メンバーそろって雑談などしていることが多い、
メリディアンローグが、
なぜか控え室にギター長田さんしかいない。
しかもいつもと違い、どことなく落ち着かない様子。

「拓人はニテツ(二晩徹夜)してるらしいんです。
もしかしたらどっかで寝ちゃってるかも・・・」

ライブ準備15分前なのに、
サポートメンバー、ベースの拓人が戻ってこない・・・。
ケータイに何度も電話しているが一向に出ないという。

私は不安があったものの、
「まさか時間になっても来ないなんてことないだろう」
と思いながら、
撮影ポジションを確保するため、
控え室を後にし、先にライブ会場に行った。

19時10分。
1バンド目が5分程度早く終わる。
メリログの出番は19時30分。

ライブの準備が始まるはずだが、
舞台にギター長田さん、ドラム海保さん、
ボーカル涼さんの姿は一瞬見ただけで、
準備もままならず、舞台裏へと消えていく。
まさか。まだベースは来ていないのだろうか??

ライブ開始予定時刻の19時30分。
一向にライブが始まる気配がない。
舞台裏はメンバーたちのあわただしい様子が伺える。
まさか、ベース不在・・・。

いろんなことがかけめぐる。
一番手っ取り早いのは演奏順を変えてもらうこと。
しかしメリログの後は1バンドしかなく、
そのバンドはツアーファイナルのため、
演奏順を入れ替えることは不可能だ。

となると現実的な路線は2つしかない。
ライブ中止か、ベースなしで演奏するかだ。

来ているファンのお客さんが多いだけに、
ライブ中止はいくらなんでもないだろうが、
とはいえベースなしで演奏したら、
音の聴こえ方はひどいものになるに違いない。

ふと、思う。
「私にベースの演奏ができたら、
撮影やめて代わりに弾くのにな・・・」

そういえばライブが終わった後、
冗談でメリログの涼さんがふとこんなことを口にした。
「かさこさん、ベース弾きますか(笑)」

メリログメンバーとともに、
音楽で成功する道を目指す人生がもしあったら、
それはそれですごい充実感ある人生だろうなと思いつつ、
楽器の演奏ができない私にとっては、
残念ながらあり得ない選択肢だろうと苦笑いする。
いや、私に限った話ではなく、
音楽のような特異な才能を要求されるものって、
そうそう他の人の代理が務まるものじゃない。
ワークシェアリングができない職種の1つだろう。

演奏開始時刻になっても一向に始まる様子のないライブ会場。
お客さんはただ準備が遅れているだけ、
といった受け取り方の人も多いが、
メンバーがほとんど姿を見せないことに、
「そういえば拓人がまだ一度も出てきてない」
という声もあって、かなりドッキリする。

ライブ中止か、ベースなしの演奏か・・・。
19時40分、ついに待ちに待ったベース拓人登場!
10分以上、おしてしまったものの、
なんとか4人で演奏できることになった!

というわけで無事に演奏された、セットリストはこちら。

1.パノラマ
2.スターフライト
3.機械仕掛けのハート
4.ポケットの中の毒薬
5.ディストピア
6.ジグソーパズル
7.アンバランス
8.透明な羽根

10分おしたものの8曲演奏!

まずはメリログ代表曲「パノラマ」から。
2月のライブでは多分はじめて、
「パノラマ」がセットリストから消えたが、
今回は渋谷というあまりない場所でのライブということもあり、
3マンライブで他のバンドのファンもいることを意識してか、
代表曲「パノラマ」が晴れて復活となった。

「パノラマ」が文句なしにいいということもさることながら、
ライブ中止も選択肢としてあった状況で、
メンバーそろって演奏できることの喜びと直前までの緊張で、
メンバーの演奏ぶりはいつにないほど、
喜びと緊張に包まれていた感じがした。

2曲目はすっかりライブで定番となった「スターフライト」。
直前までのベース失踪事件を振り払うように、
テンポのよい「スターフライト」で、一挙に爆発!といった感じ。
この曲は何度聴いてもエンジンかかっていい曲だなと思う次第。

2曲終わってMC。
早速、ライブ開始遅れの理由の説明が。
寝てしまっていたベースにやっと電話がつながって、
なんとかギリギリ間に合ったという話は、
よくできた笑い話のように会場をわかせていたが、
間に合ったからこそ笑い話にできる安堵感を、
メンバーがひしひしと感じていたに違いない。

当たり前のことが当たり前にできることのありがたさは、
当たり前じゃなくならない限りわからない。
演奏できる喜びに満ちたメンバーの、
ドキドキしたけどうれしそうな様子が印象的だった。

3曲目は3ヵ月連続配信シングル第二弾、
3月に配信された「機械仕掛けのハート」。
ライブでぜひ聴いてみたかった曲!
すごくメリログらしい曲で、
社会的なメッセージ性が強い曲。

自分だけが生き延びれば、他人を見殺しにしてもいいのか。

歌詞もさることながら、
曲自体がそうした社会の閉塞感を表していて、
出口のない迷路に彷徨いこんでしまったような、
ループ感みたいな感覚が聴いていて、
すごく胸をしめつけられる感じ。

そうした流れについで5曲目は、
さらにもっと“ダーク”にした感じの、
「ポケットの中の毒薬」。
ある意味ではとても“単調”な曲なのに、
終わりのない無間地獄にはまってしまったような、
毒薬にでも手を出さなければ生きていけない、
そんな狂おしい気持ちが表れている曲で、
思わずすっと聴き入ってしまう。

8曲しかないなかで、
こうした曲をあえて入れるところが、
メリログらしさでもあり、
またメリログのなかでも、
今、最も演奏し、聴いてほしい曲の1つなんだろうなという気がする。

4曲終わって再びMC。
なんと次回のライブがすでに決定!
4/27(火)に池袋Black Holeでライブ出演。
今年に入って毎月必ずライブに出演は、
ファンにとってはありがたい活動ぶり。
しかも4/7には配信シングル第三弾「ワールドスケープ」もあり、
ぜひまた聴いてみたい、うれしい知らせ。

MCが終わると、ボーカル涼さんがギターを持って、
ついにあの曲が演奏。
5曲目「ディストピア」。
もうライブでは欠かせない代表曲となった「ディストピア」は、
メリログを大きく変えた曲。
アルバム「アースボール」をはじめて聴いた時に、
最もしびれた曲がこの「ディストピア」だった。
一挙にライブ会場のテンションが上がる!

このハイテンションな流れのなかで、
6曲目は「ジグソーパズル」。
この曲もぜひまた聴きたかった!
配信シングル第一弾として2月に配信された曲。
ミドルテンポながらも「ディストピア」の流れが絶妙にはまって、
会場からは曲が始まると同時に自然と手拍子が巻き起こる。
メリログ代表曲「パノラマ」「エレメント」「ライカ」の3曲の、
いいとこどりしたようなこの曲は、
何度聴いてもすごくいい感じ。

しっかり地に足着いていながら、
テンポが良い心地よさを味わえる曲。
ライブで聴くとまた一段とこの曲が好きになる。
個人的に大好きな曲です!

そして7曲目は「アンバランス」!
「ディストピア」と並んで最近のメリログには、
欠かせなくなったライブ代表曲。
自然と体が動き出してしまうノリの良さと、
エッジの効いたメリハリがまたたまらない!

「アンバランス」が終わると再びMC。
そして最後の曲が久々の「透明な羽根」!
曲が始まると鳥肌たった。
最近のライブはワンマンライブではないため、
曲数がそう多くないこともあり、
「アンバランス」「ディストピア」「スターフライト」など、
ノリのよい曲が中心となるなか、
そうだ!メリログにはこんな素晴らしいバラードがあったんだと、
思い起こして、そのすごさに久々に震えてしまった。

ゆっくりなテンポとキーボードの演奏に合わせた、
涼さんの歌声が心に染み入ってくる。
この曲を聴く度に、「涼さんの歌声はマジでうますぎ!」
と感じ入ってしまう。

歌詞もいいんです。
夢をあきらめずに進んでいこうみたいなことを、
押しつけがましくなく、そっと背中を押してくれるようで、
また切ない感じの曲調がたまらないんです。

あらためてメリログってすごいバンドだなと思いながら、
8曲の演奏が終了した。

しかし8曲も聴くと、さらに、
「もっとライブでいろんな曲を聴きたい!」
とかえって思ってしまう。

4月の配信シングルも楽しみだし、
楽曲の振れ幅が広がるメリログの進化を、
今後も引き続き追い続けていきたいなと思います。

メリログ応援サイトトップ