アジア90日間旅行
  
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・37日目 ラサ(チベット)(1999年9月6日)
朝7:30、チベットのはじめの町、ナチュに到着。
多少乗客が降りていく。
再びチベット高原を走り続ける。なんとなく空気が薄いような感じはする。
多少頭もいたいがたいしたことはない。一体今日の何時ぐらいにラサに到着するのだろうか。
延々と続く高原を走り続け、順調にバスは進み、15:30、ラサ到着。
バスに乗ること25時間。疲れ果てたがついにチベットに着いたという喜びで一杯。
ポタラ宮を見ると、チベットに来たのだなという実感がわく。
ラサの印象は意外に都会であること。
店が立ち並び、車も多く走り、観光客も大勢いる。
「秘境」というイメージはない。中国化の影響だろうか。
しかしそれでも念願のチベットに来れたということがうれしかった。

・38日目 ラサ(チベット)(1999年9月7日)
高い外国人料金を払ったおまけについているチベットツアー1日目。
午前中はポタラ宮に行く。
慶応大学2年生の男の子、美大生のインド好き君、多分大学生で中国語が話せる女の子の3人が日本人。
その女の子になぜかずっとくっついて一緒に旅行している30才ぐらいの中国人男性。
それから香港人の女の子2人に僕の7人で行動する。

ポタラ宮は広くて迷子になりそうなぐらい。ガイドにくっついて歩く。
午前中の閉館時間になったにもかかわらず、7人が残っていたら、係員用の昼食をご馳走してくれた。
ごはんに豚汁をかけたようなもの。うまかった。
チベットに来ていきなりこんな歓待を受けようとは、なんかとってもうれしかった。

午後は美大君が抜け、6人でセラ寺に行く。
何十人もの僧が中庭で問答をやっている様子を見れた。
夕食は香港人の女の子と慶応君と4人で食べた。
ヤクカレーを食べた。ヤクとはチベットにいる牛のこと。ヤクの肉はちょっと固かった。

39日目 ラサ(チベット)(1999年9月8日)
チベットツアー2日目。ツアーに参加したのは、
香港人の女の子2人、大学2年君、中国語をしゃべれる女の子、女の子と行動を共にしている中国人、そして僕の6人。
午前中は山の途中にある眺めの良いデプン寺見学。
昼になると寺に住んでいる僧100人ぐらいが一斉に集まって食事を取る。
小僧がひっきりなしに裸足で走ってバター茶を注ぎまわる姿が滑稽でおもしろかった。

午後はノルブリンカ離宮を訪れる。近くに動物園もあったが、あまり動物はいなかった。
チベット団体ツアーは今日で終わりということで、6人で中華料理屋でパーティーをした。
ケーキも買い込んで食べた。思い出に残る出会いだった。
中国人の男性は敦煌の旅行会社の人だった。
僕が「エジプト旅行記」を見せると、「井上靖、松本清張」など著名な日本人作家を紙に書いた。
彼の知っている日本人作家の中に「笠原崇寛」が加わったのだろうか。

40日目 ラサ(チベット)(1999年9月9日)
ツアーも終わり、今日は一人でラサの町をぶらぶら歩いた。
八角街と呼ばれるみやげ物屋の並ぶ通りを何周も回ったり、
大昭寺に行って、熱心に全身を使って拝んでいる五体投地をしている巡礼者を見たりした。
ポタラ宮にも行ってあらためてその威容を眺めた。
チベットに入って食事は昼は中華料理屋、夜はツーリスト向けのレストランで食べてた。
ラサは旅行者が多いせいか、英語が中国本土より通じ、洋食も食べれるので、中国にいる時より不自由しない。

41日目 サムイエ(チベット)(1999年9月10日)
今日はラサから160km離れたヤルン・ツアンポ川沿いにあるサムイエという村に行く。
非開放地域で許可証を取らなくてはならないのだが、昨日公安局で申請したが、個人には発給してくれなかった。
許可証を取らずに行っている旅行者はかなりいるらしいので、試しに行ってみる。
中国人民服を着て、昨日八角街で買ったウイグル帽を被り、見つからないような準備はしておく。
サムイエ行きのバスは8:00出発。バスには簡単に乗れた。日本人も僕の他に2人いた。
サムイエに行く川の渡し場に12:00到着。その後来たバスには日本人が3、4人乗っていた。
13:30、船は川を渡る。大きな川なので対岸に渡るのに1時間程かかる。
対岸に着くと、トラックの荷台に立ったまま乗ってサムイエの村の中心まで行く。

サムイエはのどかな静かな村だった。
僕は船で仲良くなったチベット僧の部屋に遊びに行っていた。
ちょうどその時、公安局の調査が入り、僕以外の外国人旅行者は全員無許可であることが見つかったらしい。
幸い罰金はなく、パスポート番号を控えられただけで済んだらしい。
僕は運良く発見されなかった。

42日目 ラサ(チベット)(1999年9月11日)
寺を見学し、また来た道を戻っていく。
トラックの荷台に乗り、船に乗り、対岸からバスに乗ってラサに戻る。
そこで知り合った日本人の大学生の旅行者と夕食を食べに行くことになった。
待ち合わせは、バナクショーホテルのレストラン。
ここでうまい親子丼が食えるというのだ。
行ってみると日本人の学生が8人ぐらい集まっていた。
おいしい親子丼16元(約230円)を食べ、みんなが泊まっているホテルの中庭で宴会をした。
チベットのラサで、ホテルの中庭にろうそくをつけ、日本人の大学生の旅行者たちとビールを飲んだ。
忘れなれない旅の思い出となる。