椎間板ヘルニアドキュメント かさこワールド

腰痛とは全く無縁だったかさこが、2002年2月(27歳)、突如、腰痛に。
しかも日に日に悪化し、4月レーザー手術。 しかし効果なく2週間の寝たきり生活。
その後復活するも、6月末、またしても腰痛悪化する・・・。
かさこの腰痛は治るのか?
椎間板ヘルニアドキュメントをリアルタイムでお届けします。

・ドキュメント7:退院2年後の足のしびれ(2004/8〜9)
2004年8月10日前後:ここ1週間、ハイキックの練習をしていたせいか、
右足は筋肉痛のような状態に。でも翌日も治らず、筋肉痛というよりしびれに代わる。
2004年8月19日:8/20〜23まで車を運転するので、その前にこのしびれを治したいと思い、
整体にいってマッサージをした。整体師は整形外科にいった方がいいと助言。

2004年8月28日:依然として右足のしびれ治らず。
右足の先端部分に常時、正座をし終わったようなしびれがはしる。
歩行に支障はないし、実生活上それほど気にはならないが、
右足のしびれは常時感じている。

2004年9月1日:約2年ぶりに入院した赤坂の前田病院へ。
手術後に入った入院保険もちょうど昨日までで特定部位不担保から外される。
(椎間板ヘルニアの手術を受けたばかりなので、2年間はヘルニアでの入院に、
保険は適用されないという保険の条件がちょうど昨日で切れたので、
万が一、今日診察して入院なんてことになっても保険がおりることになる)

久しぶりに行く入院は懐かしさもあり、また舞い戻りたくないという不安とが交錯する。
でも、はじめて突如の腰痛に襲われた2年前に比べればなんてことはない。
もうすべての手順はわかっているのだから。

手術をしてもらった担当の前田先生に午後診察してもらう。
この人はとても信頼がおける。
2年ぶりに訪れ、しかもまた足がしびれるという症状で訪れているのに、
何一つ変わったことなく、平然と、冷静に、淡々と症状を分析してくれる。
足のしびれの箇所を先生から確認され、足先の横側と答えると、
「前に手術したちょうど4番と5番の間から行く神経のところですから、
手術したところと関係があるかもしれませんね」
それでちょっとほっとした。
手術した場所にはもうヘルニアはとってしまったからない。
私が今、一番恐れているのは、違う場所のヘルニアが新たにでっぱって、
神経を圧迫していることが今回のしびれの原因だったらどうしようという思いだったからだ。
「多分、炎症か何か起こしているのでしょう。
安静と痛み止めの薬で大丈夫でしょう」とのこと。
ただ念のためにとまずはレントゲンを念入りにとってくれた。
レントゲンではヘルニアはわからないのだが、骨に異常がないかを見てくれた。

レントゲンの診察が終わるとMRIも撮ってみましょうといってくれた。
私もぜひお願いしたかった。
ヘルニアがでっぱっているかどうかなどはMRIを撮ってみなくてはわからないからだ。
しかしMRIはなかなか混んでいてすぐ撮れないのではないか。
私は来週からしばらく海外出張してしまうということを告げると、
「だったらすぐMRIを撮って、あさってにまたそれを見て診察しますよ。
MRIを撮ればすべてがわかりますし、他のヘルニアがでっぱってないかもわかりますし、
術後は一回も撮ってないですから、術後の状況もわかるし」
と迅速な対応をしてくれた。

これが私にとっては何よりうれしい。
川崎の太田病院ではなんでもかんでも混んでいることを理由に先延ばしされ、
それに業を煮やした私は、太田病院を見限って退院させてもらうことにし、
この前田病院に戻ってきたのだ。
スピーディーに診察してくれるこの先生とこの病院に感謝。
MRIは今日でも大丈夫ということで、何度も行かずにすみ、診察後、MRIを撮る。

痛み止めはしびれや麻痺を改善するメチコバイドと炎症を和らげるロキソニン。
以前、退院後も、しばらく炎症が出るかもしれないのでともらった薬と一緒だ。
海外に行くということで多めに出してくれというと嫌な顔一つせず薬を出してくれた。

「海外取材の仕事ですか?いい仕事ですね。おもしろそうですね」
普段このような会話をしないこの先生がこのような発言をしたことにとてもうれしく思った。

2004年9月3日:MRIの結果を見に再び前田病院へ。
先日の前田先生の話ぶりからそんなに心配はなかったが、
もし別の部分のヘルニアが飛び出てしまっていたらどうしようという懸念も少しはある。
MRIを見ながら先生が話をしてくれた。
まず他の部分で飛び出ている箇所はない。
2年前の手術前のMRIでは、右の4番と5番の骨の間のヘルニアが、
少し飛び出ていて、背筋の神経に障っているような様子がはっきりわかるが、
そのような場所は今回なかった。
またもう1つ、手術した場所の残骸のようなものが飛び出てしまっているというようなこともなかった。
ヘルニア再発の心配はなくなった。
ただ手術をした場所が以前の健康な状態の体とは違うので、
時折、今回のように炎症のようなことが起こって、足にしびれが出ることがあるかもしれないという。
ただその時はしびれ止めを飲み、安静にし、重いものを持たないようにすれば大丈夫だということだ。
現に、今回しびれ止めの薬をもらって飲んだが、かなり効果があった。
完全にしびれが消えることはないが、しびれがやわらいでいることは確かだ。

またこのMRIから手術をした右側の背筋が左側より弱いのではないかということも指摘された。
痛みがやわらいだら、背筋・腹筋を鍛えねばなと思う。
背筋・腹筋はコルセットのようなもので、筋力が衰えると腰にきてしまう。
コルセットを巻かなくても自分の背筋・腹筋を鍛えてあればいいわけだ。

まさかの再発の疑いはとりあえず今回は消え去った。
しかし、だからといって油断はできないし、
不運なことに何らかの契機で再発してしまったり、何らかの病気になってしまうことは、
常に覚悟して生きてかなきゃなとは思う。

ちょっと前までは「自分はケガや病気なんかしない」と思い込んでいた。
一度大きな病気をしたことで、自分の「幅」が広がったのではないかと思う。
ただ健康なことが若いうちは当たり前すぎで、そういうことを忘れがちなんだよな。

2004年9月6日:取材前日
明日から2週間の海外取材。
医者からは問題ないといわれているし、痛み止めの薬ももらったから安心なはずなんだけど、
どうも足のしびれがどことなく気になって仕方がない。
いつも海外取材時には万が一のことも考え、えらい高い値段はしたけど、
自分の体を計測して作られたまさしくオーダーメイドのコルセットを持っていってはいるが、
どうもそれだけでは「万が一」のことを考えると不安でならない。
杖があれば痛くなろうが歩けるので何ら問題はないが、
さすがに松葉杖を持っていくわけにもいかない。
まあでも杖を使うような事態にはならないよなとも思いつつ、
でも杖は海外じゃ手に入らないよなとか、杖があれば、
別に腰が痛くなっても取材はできるよなとかいろんなことを考えて、
結局、以前に買った簡易式の杖を持っていくことに。
取材、大丈夫かな。

2004年9月7日〜22日:チェコ・ハンガリー取材
取材前日まで足のしびれをずっと気にしていたにもかかわらず、
取材について忙しい取材の日々を過ごしていると、足のしびれなど瞬く間に忘れ去った。
1週間分もらった痛み止めもまったく不要だった。
日本から「腰、大丈夫?」といわれてはじめて取材前に足のしびれがあったことに気づかされるぐらい、
取材中はまったくといっていいほど足のしびれは感じない。
たださすがに毎日重い商売道具を持ち歩いて動き回っているので、
そういう意味での腰のだるさはあったけど、足のしびれからくる腰の痛みはまったくなかった。
結局、持っていった杖は邪魔になり、プラハのホテルに置いてきた。

2004年10月10日:取材後
取材後は足のしびれを感じることなく、また普通の生活を送っている。


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