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・1999年12月4日・18日目・カザフスタン
朝8時半、まだ暗闇のバスステ−ションから、カザフスタン行き国際バス出発。
50人は乗れる大型バスにもかかわらず、乗客は僕以外に2人しかいない。
こんな少人数の乗客で、カザフスタン・アルマティまで行ってくれるか不安になる。

イ−ニンの町から走ること1時間程で、美しい雪原にある国境に到着。
旧ソ連邦以外の国からの入国で、かつソ連人ではない僕の検査は厳しく行なわれた。
持参している外貨の申告を厳密に行なうため、
財布から腹のポケットから、外貨およびトラベラ−ズチェックすべて税関員の前に差し出す。
検査官が現金を抜き取らないよう見張りながら、なんとか無事、国境を通過した。

国境を越えると、運転手2人と僕とキルギス人母子の2人で昼食を取る。
料理も景色も雰囲気もそうだが、モンゴルに似ているなと思った。

再び雪原を走り出したが、バスの調子が悪く度々ストップ。騙し騙し走っていたが、ついに故障。
バスの修理工場から乗用車の乗り換えろという指示だが、
前の座席はキルギス人母子が乗り、僕は暗闇のトランクに詰め込まれる。
おいおい、30ドルの外国人料金を払ってこの国際バスに乗っているのに、
このまま何時間もトランクでいかなきゃならないのか?
それはあまりに洒落になっていないよと思っていたが、
5分後にトランクから降ろされ、アルマティ行きのロ−カルバスに乗り換えとなった。

中国・イ−ニンからバスで走ること14時間。19:30、やっとアルマティに到着した。
体調がおもわしくなかったので、テレビもついている超高級ホテル(といっても値段は26ドル)に泊まった。

・1999年12月5日・19日目・カザフスタン
カザフスタンにはトランジットビザのため、昨日含めて3日間しかいれない。
見るべき観光地もないので、今日、ウズベキスタンの国際バスに乗ることにした。
カザフスタンは路面電車も走り、道路も舗装され、アジア的雰囲気はなく、ここはヨ−ロッパじゃないかと思うほど。
歩いている人たちは完全にロシア系の人ばかり。
町をぶらぶら歩いてみたが特に見るべきところもなく、寒いのでバスタ−ミナルに行った。

ウズベキスタン・首都タシケント行き国際夜行バス、17時半出発。
中国のウルムチからイ−ニン行きの夜行バスは鬼のように寒かったが、ここまで来るとそれほどの寒さはない。
夜23時半、バスの乗客全員で食事休憩になった。
珍しい日本人旅行者に「こっちへこい」と言葉が通じなくともテ−ブルに誘ってくれて、一緒にごはんを食べた。
人のあたたかさややさしさにふれるが、言葉が全く通じないのが残念でならない。
アルマティからタシケントまで885kmの道を進んでいく。